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古臭い、面倒くさい価値観と文化がキャリア入社者をドン引きさせる

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ソフト面の変革は、社歴の長い人に任せても無理じゃないか。

もう少し具体的に言いますと、新卒者として入社し、昇進・昇格してリーダー・マネジャーになった人物が、自ら率いる部や課のハード面(体制、制度、ルール)を変えることは易々とできても、ソフト面を変革することは相当本気にならない限り、実現できないのではないでしょうか。

更に言えば、生え抜きで会社のトップに上り詰めた人では、会社のソフト面を変革するのはほぼ不可能と言ってもいいのではないでしょうか。

応援団長
応援団長

データやエビデンスはありません。私の経験と肌感で思うところです

新卒で入社した会社のことしか知らない方々は、その会社の価値観や文化(=行動様式)が染みついています。新卒に限らず、同じ会社に居ればいるほど、価値観や文化は頭の中にも体の中にも粘着していきます。

マネジメントに関して言えば、以下の点に関する価値観、文化(=行動様式)は、会社によって異なります。例えば、

*目先の業績重視か、中計重視か
*ビジョン・戦略実現に対する真剣さ・執着度合
*目標設定へのこだわり・丁寧さ
*メンバーとのコミュニケーション頻度、内容
*評価・フィードバックへの意識の有無

新卒入社の皆さんにとっては、外に出てみないと(転職してみないと)、自分たちの価値観、文化を自覚できないでしょう。

そして、その価値観や文化を是として、あるいは代表的な体現者として成功してきた方々が評価された結果として、会社のトップ層、リーダー・マネジャー層にいることが多いと思われます。

そんな人たちが組織を本当に変革できるでしょうか。変革は自己否定することにもなります。

*自分がやってきたこと/評価されてきたことを否定できますか?
*昨日まで「良し」としてきたことを、今日から「ダメ」とメンバーに言えますか?
*やり慣れた方法を捨て去り、新しい方法に真剣に、そして前向きに取り組めますか?
*過去に慣れ切っている(ゆでガエルになっている)周囲のお偉方を説得しきれますか?

・・・・・。

異質なところから異質な人材を1名だけでなく、複数名呼んできたら、ソフト面の変革は期待できそうです。

他にも、最近では、20代でもマネジャーにされる制度を導入した会社もあり、マネジャーになる年齢が下がってきていますので、まだ価値観、文化が染みついていない若手マネジャーに期待するのはアリかもです(→ 日経新聞さんの関連記事へ)。まあ、年功を重視する日本人の価値観を考えますと、なかなか骨が折れそうですけど。

あるいは、その会社でそれまでは全く評価されなかった社員をリーダー・マネジャーに登用するのは、変革にとって有益かもしれません。これもひとりの力では不足でしょうね。

とにかく、今まで通りの、順送りのようなマネジャー登用では、組織変革は期待薄です。

せっかく外からマネジャーを採用しても・・・

組織を変革するのに、プロパーのリーダー・マネジャーでは無理と悟ってかどうかはわかりませんが、2010年代から課長・部長クラスの転職者数が増えているようです。(直近5~6年で3倍以上とも:HRプロさんに記事へ

新卒重視のJTC(伝統的日本企業)でもマネジャークラスにキャリア採用をやっています。皆さんの会社はいかがでしょうか。

ここで皆さんに質問です。

もし定着していないのであれば、退職の理由は以下のようなものではないでしょうか。

1.その会社独自の考え方・やり方が古臭い、面倒くさい、宗教くさい
2.その考え方・やり方は、競争優位性を生み出すのにマイナスの影響をもたらしている

3.上司からのサポートがない

これらの点は、キャリア入社者が抱える「組織再社会化における学習課題」に関係しています。

つまり、キャリア入社した会社で仕事を進めるうえで必要な「手続きに関する知識やスキルの習得」や「役割を果たすために必要な動きの理解」といった学習課題を克服するのに、そもそも課題を克服する気が失せてしまうほど、その過程が複雑であったり、面倒くさかったりすれば、キャリア入社者はゲンナリするのではないでしょうか。(→ 組織再社会化の学習課題について:日本の人事部さんのサイトへ

退職時には「後を濁さない」ように、当たり障りのない理由を言って去る人が多いと思いますが、本当の理由は上記のようなことも結構あると思います。

応援団長
応援団長

実際に、私の複数の友人・知人から上記のような理由を聞いたことがあります。

マネジャーとして採用された方ですので、優秀な人が多いと思います。人手不足の時代ですし、「こんな会社にいてもキャリア形成上で得はない」と思えば、次の就職先を容易に見つけられるのではないでしょうか。

裏を返せば、

1.その会社独自の考え方・やり方が真っ当、柔軟、シンプル、時代に合っている、先取りしている
2.その考え方・やり方は、競争優位性を生み出すのにプラスの影響をもたらしている
3.上司が色々とサポートしてくれる

という状態であれば、マネジャーは定着し、時間はかかるでしょうが、組織をきっと変えてくれると思います。(→ 以前に書いた、外部から来たマネジャーの苦労やマネジメント行動に関する記事へ

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応援団長
応援団長

これまでの通りのやり方を踏襲し、目先の業績を出し続けるマネジャーも重要です。それは、新卒入社のリーダー・マネジャーでも担えます。変革を担うリーダー・マネジャーは本を読んだり、「変革マネジメント研修」を数日間受けたくらいで生まれるわけがありません。